May 18, 2011

出稿するだけが目的なら、ネット広告なんてやめたほうがいい


まあ、ちょいと過激なタイトルで、なおかつ釣りでもあるんだけど、まあいいたいことを過激に言えばそういうことさ。

んとですね、当Blogを愛読されている方々で、ひょっとしたらお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、このBlogってSEMを扱ってる割に所謂表示順位の決定要素(CPCとかQSとか)に関するMentionってあんまり多くないんです。むしろ効果測定とかそっちの方が多いんですね。
ここ最近のPostもそんな感じだし。
効果測定の基礎の基礎の基礎
入札型広告の原則論
CPAの求め方
26歳女子、ITドカタからの卒業(これはちょいと違うけど)

#これはアイレップ時代にチーフROIマキシマイザーという当時としては画期的(かつ理解されなかった、かつイロモノ扱いされた)職種を経験していることが大きいと思う。

んで、リス男のPostも実は概念としては上に書いてあることと同じ系統のPostだったりするんですな。
このPostに書いてある一番の肝の部分ってのが

リス男たるもの、出しっぱなしで結果を出すということはしません。
リスティング広告は掲載が始まるまでよりは、始まってからの日々のメンテナンスが命です。


とまあ、ここんところなんだけど。最近この分野に関して、結構微妙な感覚を受ける話とか記事とかが多いので、今までに書いていたことの繰り返しになるかもしれないけれど、もうちょっと踏み込んで書こうと思う。

まず前提として。

リスティングとかネット広告とか言う前に、「ウェブサイト」ってやつの特徴を考えてみると、

「一日に何人がどこから何回訪問してどういうページを見て何分ぐらい滞在して何を買ったか(物を売ってない場合はここは当然除くが)ってのが明確に(視覚化されて)わかる情報伝達手段」

ってのがいわゆるウェブサイトの特徴だと思ってます。んで、それらが明確にわかるってことは、そこを掘り下げて考えて、ボトルネックを発見して、修正して、ってことをやることでよりパフォーマンス(これは別にCPAとかCVRだけとかではない)をより改善できるんですね。そういう「改善」の一つのプロセスの中で絶対的に必要なのが効果測定ツール(アクセス解析ツール、ログ解析ツール)なのです。だってそれがないと「視覚化」できないから。んでね、極端かつ身もふたもない自己否定にも近い発言をしてしまえば、リスティング広告も含むネット広告ってのは上に書いているところの「改善」の一つにしか過ぎないんですよ。

#だからこそこのBlogでは効果測定部分とか、そういう話が多いのさ。
#だって、そこが一番の肝だからね。

上で書いているところの視覚化されたデータってのはつまり消費者の行動なんだが、それって世の中的に大きなイベントとか、先日の震災とか、日々の生活の中で、それはそれは永遠無限に変わり続けるわけですよ。となればそれについていくために当然ウェブサイトのあり方も変わっていくし、それに伴うネット広告も当然変わってしかるべきなんですね。んでね、ウェブサイトにまっとうな効果測定ツールが入っていればそのユーザーの変化をとらえることができるようになるわけです。そこがいわゆる「視覚化」ってやつね。

今までは特に直接効果(まあCPAとかCVRとか、そういうの)を測定して、それに付随するデータを視覚化して、そこから逆算して広告のプランを作って運用するってのが多分主流だったはず。それすらもやってない人は多分このBlogを読んでないし、そもそも業界人ではないはず。んでね、最近のBuzzワードなんだけどAudience TargetingとかAdExchangeとかDSPとかRTBとかってのも、この文脈からは全くそれないのです。というかこの文脈の真っ当な延長線上なんですね。んでそれらをつなぐ概念がAttribution Managementだと個人的には思ってます。

Attribution Managementによって、Last Clickだけではない消費者のネット上での各種行動の視覚化ができるようになります。っていうかすでにできます。完璧ではないかもしれないけれど、少なくともロジックすら構築できない、というレベルではない。そしてそのAttribution Managementを基に消費者の行動を考えて、それに基づいた即座に広告を買い付けることができるツールとしてDSPなりAdExchangeなりというプラットフォームが存在するわけで、それらはもはや「広告を買う」という発想よりはネット広告を使った「投資活動」という意味合いに近くならないといけない。だからこそ"Account(口座)"って言葉が出てくるんだと思うし。

んでね、上に書いたような分析とか人のアイデアとか考えとかをできるだけスムーズに「投資活動」という形で具現化するために、ネット広告の各種テクノロジーってのはあるわけです。テクノロジーってのは、それをもって人間の提案力とか運用力をさらに高めていくための道具にしか過ぎないんです。リスティングとかSEOとかAdExchangeとかRTBなんか全部そう。結局それらって手段でしかなくて、最終的には人間の脳みそなんですよ。全ては変動する世の中とそれを洞察する人間の感性、データから裏打ちされた解釈、んでそれらをすべて包含した人間のアイデア、発想を実現するための道具でしかないのです。

#だからこそ、その前提として正確な効果測定は超大事

まだわかりづらいかな。もっとぶっちゃけて書こう。
つまり、SEOで上位表示しました!とか、リスティング広告を出しました!とか、AdEchangeで広告掲載しました!とか、RTBでリアルタイムに買い付けました!とかってね。


そ ん な の ど う で も い い !


だからそれらは使いこなしてなんぼなんだって。広告主さんにせよ代理店さんにせよ、正確に数値を測定して、問題点を発見して、その問題点を打開するためにリスティングをやるとか、こんな広告枠を買い付けようとか、こういうツールを導入しようとか、そういう話にならないといけないのはずなのだが、最近完全にこの手段と目的が入れ替わっちゃって、ツールを導入することが目的とか、リスティングを始めることが目的とか、そんな言葉を節々に聞くのですよ。逆だよ、逆。そんな形だったらネット広告なんてやめたほうがいい。お金と時間の無駄遣いにしかならない。ネットに広告を出しました!以上!って時代は多分2006年ぐらいに終了していたと個人的には思っている(ないしは思っていた、ここは揺れる男心)のですよ。

#昔SES Tokyoで「リスティング広告を使用するか運用するか」というお題でスピーチしたことがあるが、それと本質的には変わらんね。
#つか、あれって2004年だよ。。。同じことの繰り返しじゃないか。。。

リスティング広告なりAdExchangeなりのテクノロジー、いわゆる「手段」が進化していくことは素晴らしいことなんです。でもね、手段はあくまで手段であって、それは絶対人間の創造力(想像力でもいいけど)を代替するものではないはずなのです。

人間らしい、仕事しようよ。

Posted by sembear at 12:24 pm | from category: Internet Marketing
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