January 07, 2009
SEOが無意味になる。infoseekが示唆する未来
ニュースソース(Web担当者Forum)
これってひょっとしたら釣りかも、と思ったけれど、まずは釣られてみようと思います。
SEOの未来永劫に渡る有効性に疑問が芽生えたのは、楽天が運営するポータルサイト「infoseek」で、あるキーワードをしたときのことです。思わず「ふざけるな!」と怒鳴ってしまいました。私のマックブックに表示された検索結果がすべて「スポンサーサイト」だったのです。
これ、最近よくありますね。確かによくない傾向だと思います。
ただしその後の論点がどうしてもよくわからない。ちょっと長い引用ですが
ヤフーの検索結果では、昨年8月からグーグル同様に「検索順位」が非表示になり、12月にスポンサーサイトの背景色がオーガニック検索と同色になったので広告との区別がなくなりました。検索連動型広告はクリックされない限り手数料が徴収できず、クリックされるように工夫するのは営利企業として当然です。変更が営利目的によるものなのか真相は不明ですが、利用者はどう思うでしょうか。
食品偽装と同列に語るのは暴論ですが、「国産うなぎ」の検索結果と思いクリックするとスポンサーサイトで「中国産うなぎの通販サイト」に辿り着いた利用者が「騙された」と思う可能性を否定できません。
ここの論拠がいまいち不明。「暴論」と書かれているので差し引いて考えても、さらに俺の読解力の問題かとも思ったのだけれど、やっぱり前段と後段の文がつながらない。
というのは
前段で書いているのは検索連動型広告の表示枠が大きくなり、見た目も自然検索とまぜこぜになって紛らわしい、という議論。
後段で書いているのは検索連動型広告の適合性とか信頼性が自然検索よりも悪いからユーザーに不利益だ、という議論。
つまりね、この論拠、特に後段の論拠が成立するためには
(1)検索連動型広告で広告主が中国産うなぎを販売しているページをランディングページにして、「国産うなぎ」というキーワードに入札している
(2)さらにGoogleとかOvertureが審査でそういったサイトを掲載不可にしない
(3)さらに検索キーワードとランディングページの適合性が低く、CVRが悪い状況でも広告主は出稿し続ける
(4)さらにインターネットユーザーがうなぎを買うときにサイトにどこ産か明記しない(つまりかなり悪意のあるうなぎ業者って事ですね)
という状況が最低限発生していなければならないはずで、もちろん今の検索連動型広告はそんなことないです。
しかも昔のように入札単価を積めば上位に表示されるなんていうこともなく、検索連動型広告であっても検索キーワードと入札キーワード、さらにクリエイティブからランディングページまでの適合性が高くないと、表示すらされないこともあります。
さらに中国産うなぎしか販売していないうなぎ屋が「国産うなぎ」でSEOかけて上位表示されたほうが消費者がだまされる危険性はあるでしょ。
広告だから自然検索よりも適合性が悪いし、だまされる可能性がある、っていうのは暴論以前の問題じゃ?
自分もひとつの例だけで文意を貶めるような揚げ足取りはするつもりはありません。
ただ「検索連動型広告の表示枠が多いという事実」と「自然検索と検索連動型広告の品質の問題」を同列に語るのは、そもそもないでしょ、ってことが書きたいだけなんです。
少なくともOvertureもGoogleも検索連動型広告の品質を高めていくために、いろんな努力をしているし、なにより検索連動型広告経由でのコンバージョンが各広告主・ウェブマスターにとって無視できない水準になっているってことは、検索連動型広告もユーザーにとってもかなり適切な結果を返している、ってことだと思いますよ。ちょっと暴論だけど。
#しかも昨今のMFAサイトの問題とかを考えるに、自然検索の信頼性のほうが、ある意味怖いというのが実は本音。
自分が検索連動型広告が検索結果に占める割合が大きすぎるのがよくない、と思っている理由は、
ユーザーが検索結果ページを見たときの、検索結果のバリエーションが少ない可能性がある、ってことなんですよ。
検索エンジンがユーザーに多岐に渡る検索結果を返してくれたほうがユーザーのチョイスは多いよね、そっちのほうが結果として適合性があがる可能性が高いよね、ってことが大事だと思うんです。
そういう意味で検索連動型広告も、大事な検索結果の一部だと思うんですよ。ポイントはどう見せるかって事でしょう。
グーグル以降「検索エンジン」の収益源は広告が相場となっています。その広告が検索結果の価値を貶めるジレンマにあるのではないかという危惧です。
世界で最初に検索連動型広告を提供し始めたGoTo.comが設立されたのが1997年。すでに10年以上たちます。
この議論って実際に10年前からずっと議論されているものではあります。
「オープンソース型」は「フリーでフリー(無料で自由)」の「Web 2.0的検索エンジン」です。利用者数と広告収入は完全リンクします。
広告を表示してもそのサイトからコンバージョンをしないとそもそも広告媒体としての価値はないですし、その問題はかつてのポータルサイトが苦境に陥った原因のひとつでは?
利用者数は確かに広告媒体としての価値を高める一要因ですが、それだけで広告媒体として成立するほど簡単なものじゃありません。
ネット上の情報だけなら、既存サービスのマッシュアップですぐに実現可能かもしれません。テレビやラジオ、雑誌、新聞の情報、そしてブログの出現キーワードから最も多く検索されるであろうキーワードの検索結果を複数の検索エンジンから抽出して提供するものです。これさえチェックすればネットは十分で、そんなに知りたいことも興味もなく、なにより「たりい」と。
結局そういうMash Upのサービスに自分のサイトを表示させようと思うと、SEOって必要じゃないですか?
それこそ検索連動型広告が表示されないようなサービスだったらなおさら。
だって
最も多く検索されるであろうキーワードの検索結果を複数の検索エンジンから抽出して提供するもの
ってことは、結局検索エンジンの上位に表示されないといけないでしょ?
#SEOが検索結果の上位に表示する手法、っていうのはもちろんコンセプトとしてNGですが。
SEOが無意味になる、っていうのが記事のタイトルで筆者もそう書いているんだけど、なんでそういう結論に達するのかが不明。
SEOとは検索エンジン各社のホームで戦う「アウェイゲーム」です。ルールの変更権もゲームの主導権もヤフーやグーグルが持ちます。検索アルゴリズムが変われば対応が求められ、検索結果で1位になっても、その上にスポンサーサイトが10個並べば事実上11位です。一方、発行間隔、内容、企画などを自分たちで決められる自社サイトやメルマガは「ホームゲーム」です。サッカーでも野球でも商売でもそしてホームページでも「ホームゲーム」は大切です。
まあここはある程度そうだと思います。
検索エンジン対策なんて結局アウェーなんですよ。ちゃんとサイトに正しい情報を使いやすい形で掲載して、自分のサイトのファンを増やすことが一番大事なことで、検索エンジン対策なんてその一部にしか過ぎないはずです。
長いポストになっちゃったけど、最後に。
検索エンジン業界で働く人間として、特に昨今は広告主とか検索エンジンそのものって言う視点で語られることが多いけど、一番大事なのは検索ユーザーなんですよ。
このニュースソースも本意としては昨今の検索エンジンが検索ユーザーを無視して検索連動型広告をむやみやたらに表示しているってことの警鐘なんだと思います。
確かに今の検索エンジンの見せ方は、ユーザーが離れていってもおかしくない部分があるし。
いろいろ反論も書きましたが、そこに関しては自分も激しく同意するところです。
人が何かを探したい、という要求に対して検索エンジンはこたえられないといけなくて、そういう意味で筆者の言う「楽したい症候群」的なユーザーに「たりぃ」と言わせない検索エンジンを作り続けないといけないんだろうと。
検索エンジンマーケティングという業界に携わる人間として、やっぱりそこは追求していかないとね。
逆に言うとそういう人たちが増えたら、検索エンジンどころか社会自体が崩壊しちゃうから。
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