【追記】Yahoo! JapanとGoogleの連携に関するsembear的私見、あるいは言いがかり

前回のPostにちょっとミスリードなところがあったのと、数点加筆したい部分があったので、あえて修正ではなく追記という形でPostします。
まずは(1)の「日本語検索エンジンにおけるGoogleのアドバンテージ」について
いくら広告主の情報を分離したところで、オーガニック検索と検索連動型広告を改善する源泉である「ユーザーの検索情報」が米Googleに流れるのであれば、Google以外のオーガニック検索と検索連動型広告業者は、はっきり言って相当追い込まれることになります。
はい、完全にミスリードですね。別に「ユーザーの検索情報」が米Googleに渡っても、彼らがそれを日本語検索の精度向上、およびGoogle AdWordsの精度向上に使わないのであれば、別にこの提携が原因でさらに追い込まれるという事実はないです。
#とある政治家が、とある業界団体から金銭を受け取ったとしても、それで便宜を図らなければ賄賂じゃない、ってことだな。違うか。
#まあすでに相当追い込まれてる、ってのは事実として
んでこの点だけど、ここのパラグラフは別にCookieがどうのこうのという話ではないですね。普通に検索QueryをGoogleに流しているのであれば、Cookie云々以前にオーガニック検索のログは取得できているはず。
んでついで(2)のパラグラフ
Yahoo! Japanで検索したユーザーにもGoogleのCookieを発行し、UserIDを付与する
そのUserがどんなAFCを閲覧したのか、クリックしたのかを取得する
その情報を元にAFCのマッチング精度を改善する
さらにそこでGoogle AnalyticsのCookieとも紐付ける

ここ、厳密にはOEMでYahoo!リスティング広告に提供した検索連動型広告のプラットフォームからのCookieも含みます。っていうかそっちのほうがおそらく利用価値は高いはず。
んで、なんども申し上げているようにこのPostは本心から私見であり、言いがかりです。ことさらGoogle脅威論を振りかざしてるわけではないし、多分こういうことはないだろうとたかをくくってます。
#だって、こういうことが発生して一番困るのは当のYahoo! Japanとインタレストマッチだからね。
#原理上Yahoo! Japanの検索ログをAFCの精度改善に使われたら、どう考えてもインタレストマッチは駆逐される運命にあるだろ。
ただね、あまりにも「広告主のデータが分離されてりゃ独占禁止法には当たらない」っていう風潮が強すぎたんで、実際はそんなに簡単なことじゃないだろ、と書きたかっただけなんですよ。
よく今回の例で、車メーカーに対するエンジンのみの提供、って例が使われますが。トヨタがエンジンだけを日産に提供しますよ、んで日産の車はあくまで日産ブランドとして競合していきますよ、いう話ね。町で走ってる車はほとんどすべてトヨタ製エンジンを積んでいるけれど、ブランドとかロゴとかは当然各社のもの。確かに独占禁止法に違反はしないでしょう。個人的な好き嫌いはあるにせよね。
でもトヨタはそのエンジンを日産に提供することで自社の商品を買ってくれた人以外にも、ドライバーのいろんな情報、ドライビングの癖、地域別の燃費情報とか、商品開発に使えるデータを蓄積できて、実際にそれが商品開発にフィードバックされてます、ってなったらさすがに違和感感じるでしょ?しかもトヨタユーザーのそういうデータは日産には提供されないってなったらなおさらね。
検索エンジンなりネット広告なりって商売はいわゆるData Drivenなんですよ。Dataがあるところが次世代の商品開発とか、現在の商品の改善なんかをいち早く進めることができるし、しかもその完成度はDataのない企業を凌駕するわけです。
ただ、何度もいうようにsembear個人としては今回の提携に別に反対だ、ってわけじゃないです。好きか嫌いかでいえば嫌いだけど、日経ビジネスの記事にもあるようにこれは公正取引委員会から問題ないといわれている以上、嫌いだから反対だ、ってことをいうほど野暮じゃありませんさ。
でもね。(上記日経ビジネスの記事より引用)
また、シェアが高まるから、技術開発の競争ができなくなる、新規参入が難しくなる、と言い切ってよいのでしょうか。IT(情報技術)の進歩は速いですから、もっと便利な検索エンジンやプラットフォームが登場すれば、シェアが変わる可能性があるでしょう。技術革新の見通しは通常、容易ではありません。
おいおい、そんな見解でいいのかよ。
どー考えたって日本人の90%以上の検索ログが1企業に蓄積されたんじゃ(まっとうに戦うのは)もうおしまいですよ。
そんな状況で、「米Google以外の企業」が「もっと便利な検索エンジンとかプラットフォーム」を作るなんて、ほとんど無理だろ。
つーか現実問題、検索エンジン市場への新規参入はすでに難しいよ。
ついでに言えば、技術開発の競争?そんなんとっくの昔からできてないよ。言い切れるよ。
技術開発の競争なんてスケーラビリティの論理が一番効果的なんだから。
#おいら、当事者だから間違いない。
#ただし、発想の違いとか着眼点の違いとか企画力でもって戦うことは可能だがね。
#なので別に独占禁止法に違反しようがしなかろうが、そんなに問題ではないのです。
なので、繰り返しになりますが、別に提携に反対ではないし、それはそういうものだと思ってますよ。
ただ、この提携って本当に正義なのか、ってところがね。
いや正義じゃないとかそういうことを言ってるわけではなく、俺個人として素直に納得できていないだけ、ですよ。

Yahoo! JapanとGoogleの連携に関するsembear的私見、あるいは言いがかり

なんか、ノロウイルスっぽい症状が出たので早退したのだけれど、妙に思うところがあるので書いておこう。
体調が悪いのでちゃんと推敲できてない駄文で恐縮だが。。。
巷ではYahoo! JapanとGoogleの提携は独占禁止法に違反しない、という結論がでて、その空気が是という雰囲気すら感じるのだが、個人的には以下の二点から、まだ完全にには納得していないのです。
#ただし、提携に反対だと言ってるわけではない。
#なんつーの、微妙に揺れる男心ってやつ?
(1)日本語検索エンジンにおけるGoogleのアドバンテージ
原則的に、検索エンジンってのは、処理されるQueryの量が多ければ多いほどいいのです。
なんでかと言うと大規模にQueryを処理するってことはその分1Queryあたりの処理コストが安くなるという、すなわちスケーラビリティの論理ですね。
つまり今回オーガニック検索でもって米Googleが日本の検索シェアにおいて、ほぼ90%程度を保持するって段階で、仮に新しく別の会社が検索エンジンを開発して市場に参入しようとしても、そのスケーラビリティは絶対的に米Googleにかなわない、という事になります。
いわゆる新規参入企業に対して、Businessとして成立できるレベルがグンとあがるわけですな。
ただ、この点は実はそこまでシビアな問題ではないのです。
つーのは世界的にみればすでに米Googleは圧倒的な検索クエリを保持しており、すでに他の企業が新たに検索エンジン市場に参入しようとしても、Yahoo! Japanと提携する前から圧倒的なスケーラビリティが存在しているので。
ただ、Queryの量がもたらすのはスケーラビリティ以外に、検索エンジンの精度向上ってのがあります。
ここが個人的にはすごくグレー。
例えばY!Jと米Googleが提携していない状態であれば、米Googleが保持している日本の検索シェアはせいぜい35~40%程度。
十分に大きなシェアですが、そこに日本最大の検索シェアをもったY!JのQueryが加算されることで、米Googleが提供するオーガニック検索及び検索連動型広告のマッチングロジックは今まで以上のスピードで改善されていくでしょう。
逆説的に言えば、他の企業が提供しているオーガニック検索と検索連動型広告は、細々とQueryをためこんで改善して行くことはできるにせよ、シェア90%を抑えているGoogleには絶対にかなわない状況がやってきます。
今回の提携で注意したいのはGoogleとYahoo! Japanとの間で、広告主の情報は完全に分離される、とは言われているけれど、Audience情報が分離されるとは、少なくとも自分が知る限り言われていないと思うのですよ。
いくら広告主の情報を分離したところで、オーガニック検索と検索連動型広告を改善する源泉である「ユーザーの検索情報」が米Googleに流れるのであれば、Google以外のオーガニック検索と検索連動型広告業者は、はっきり言って相当追い込まれることになります。
(2)Cookieの取り扱い
あのね、検索情報って、宝の山なんですよ。いわゆる行動ターゲティングとか、そのユーザー(厳密にはCookie単位ね)がどんな興味関心を持っているのかとか、すごく明確にわかるんですね。
上にも書いたけれど今回Yahoo! Japanと米Googleの間で分離される情報はあくまで「広告主の情報」だけなんすよ。つまり、俺がGoogleのPMであれば
Yahoo! Japanで検索したユーザーにもGoogleのCookieを発行し、UserIDを付与する
そのUserがどんなAFCを閲覧したのか、クリックしたのかを取得する
その情報を元にAFCのマッチング精度を改善する
さらにそこでGoogle AnalyticsのCookieとも紐付ける
なんて事が簡単に出来てしまうわけです。
そうなると行動ターゲティング広告とか、ひょっとすると効果測定分野(いわゆるGoogle Analyticsの部分ね)において、米Googleが事実上独占して、他の企業を排除する事なんてちょー簡単に出来てしまうわけです。
つまり、この疑念(言いがかりと言っても差し支えないが)を完全に払拭するためには、Yahoo! Japan上でGoogleのCookieを3rd party Cookieとして発行しない事が大前提になるはず。
んでね、これらに共通する問題ってのはGoogle Analytics以外の部分においては、米Googleがそう言った事をやろうと思ったら、外部の人間が全く気づかない形でそれらのActionを実現できる、って事なんすよ。外から見て「なんかそれっぽいな」と思ったとしても、明確にそうであると立証する事は、不可能ではないがかなり困難を極めるわけです。
まあ、正直言いがかりっぽいところもあるんだけど、敢えて極論を述べてみてもいいかな、と思ったわけです。中の人たちはちゃんとそこらへんまで考えてるはずですしね。

sembear的iPad活用術

引き続きコネタでも。
実は7月末にiPad(Wi-Fi+3G)を購入したのですよ。
んで今まで、個人的にはApple製品って「見た目がかっこいいだけのガジェット」見たいな見え方をしていたんですが。
ただ、iPadに関しては、今まで自分が使っていたツールの中で仕事&プライベートでも最強の一品じゃないかと最近思ってきたのですよ。
まあほかの達人のように○○流っていうほど使いこなせているわけじゃないけれど、sembear「的な」iPadの活用方法でも書いてみようかと思います。
買おうか買わないか、迷っている方はご参考に。
iPadが他のモバイルツールに対して(ここではネットブックとかノートPCとかとする)、
絶対的に優れているところってのがあります。
それが、「使いたいと思った時にすぐに使えるスピード」です。
例えばバッグからの取り出しやすさ(サイズ)、すぐにネットにつながるConnectivity(3G搭載)とか起動の速さとかね。
MacBookAirも起動とかは早いはずだけど、バッグからの取り出しやすさとConnectivityとかを
考えると、iPadよりもちょっと評価が下がってしまいますね。
それを踏まえて各ポイントへ。
(1)情報閲覧力・収集力
iPadの優れている点の一つとして、情報の閲覧性があると思ってます。
上に書いた「使いたいと思った時にすぐに使えるスピード」ってのも関係するけれど、
「情報を見たい時に見たい場所ですぐに見れる、しかも大画面で」
ってのは常に外部環境とか市場の流れを分析するお仕事をしていると、超強烈なメリットです。
んでTwitterとかNYTimesとかの無料アプリを入れておくことで、
ささっと朝のニュースチェック、情報収集なんかもタイムロスなく行えたりします。
これがネットブックだとバッグから取り出して、電源入れて(んでしばらく待って)起動したところでe-mobileつなげて、
ってやってる間に、多分iPadだとすでにTwitterのTLとかNYTimesのヘッドラインあたりは読めちゃうわけですよ。
情報収集って、実際に気になるニュースがないこともあるし、でもやんないといけない作業っていう感じなんですが、
ネットブックとかだとバッグから取り出す、電源入れる、しばらく待つ、起動する、e-mobileつなげる、
RSSとFirefoxを起動する、またしばらく待つ、っていうだけで結局数分かかちゃって、
それでもニュースが特になかったりするとその数分間のロスって結構大きいのです。
iPadだと特段ニュースがなければものの数十秒とか、かかっても数分ですべて終わっているので、
コーヒーを飲むゆとりが生まれるってのはあります。(別にコーヒーじゃなくてもいいが)
んで出社時には朝のニュースチェックが完全に終わった状態で出社できるという感じですね。
おすすめアプリ
Twitter for iPad(いわゆるTwitterですな)
New York Times(New York TimesのiPad版。ヘッドライン閲覧可能)
USA Today(USA TodayのiPad版。割と広範にニュース閲覧可能)
Business Insider(Sillicon Alley InsiderのiPad版、割と広範にニュース閲覧可能)
Flipboard(各種Social Mediaをまとめて閲覧できる。見せ方が秀逸)
Early Edition(いわゆるRSSリーダー。見せ方が秀逸)
Safari(いわゆるWebブラウザ)
(2)クラウドを活用した各種サービス
んでiPadとネットブック(ないしはノートPC)を比較したときにiPadがやや非力なのがデータの容量。
昨今のPCが100GBオーバー当たり前なのにMaxでも64GBしかない、ってところがありますが、
それでもiPadが素敵なのは各種クラウドサービスを利用することでそれを補って余りある作業スペースとなること。
EvernoteやSugarSync(Dropboxでもいいけど、SugarSyncのほうがいい)などを使うと、
データを閲覧しながらあれやこれや考える、というのが本当にどこでもできます。
(まあ電車の中とかだと周りの目があるのであんまり派手にはできないけど)
例えばカフェ、たとえばトイレ、たとえばタクシーの中。前段の起動時間の速さも相まって、
各種データチェック→考える→考えをまとめる(ここは後述)っていう作業がかなりスムーズにできます。
んでこれってば別にネットブックとかでも可能なんだけど前述のスピード感があることで、
よりその恩恵を受けることができる、ってわけです。
この分野のおすすめアプリ
Evernote(書いたもの、写真、音声メモなどがそのままクラウドに保存される)
SugarSync(会社のドキュメントをクラウドにsyncしてどこでも編集できるようになる)
DropBox(SugarSyncと同じ、ただし容量と使用感はSugarSyncに劣る)
GoodReader(各種ドキュメントを開ける、ただし編集は不可)
(3)直感的にアイデアをまとめられる
ここんところ、アナログな部分もあるんですが、iPadってそれ相応のペンを入手してしまえば、通常の紙のノートとほぼ同じことができます。
おすすめのペンはこちらです。
これとAdobe Ideaとか黒板とかTouchwriterっていうアプリを使うことで、直感的にアイデアを落書きすることができます。
これはネットブックとかノートPCとかではまねできない部分ですね。
例えば新しいシステムのサーバ構成とか、業務フローの書き出しとか、新しいビジネスの概要図とか、
そういうところでラフにアイデアをまとめるとか、逆に固まりつつあるアイデアをさらにブラッシュアップできるとか、
仕事をするうえでかなり時間が短縮できます。
この分野のおすすめアプリ
Adobe Idea(お絵かきソフト。自由度が高くいろんな作業ができる)
黒板(こちらもお絵かきソフト。いわゆる黒板の見せ方、ギミックが秀逸。何気に周りの人の受けもよい)
Touchwriter(通常のノートみたいなLook and Feel、メモ書き楽ちん)
(4)プレゼンテーションできる
仮にプロジェクターとか大きなディスプレイがない部分でなにか資料をもって説明するとき、iPadであればその場で即プレゼンテーションができます。
これはいわゆるプレゼンじゃなくともデータを見せたり、写真を見せたり、(3)で書いたアイデアメモを見せたりできます。
ノートPCでもできない作業ではないですが、やはりiPadのほうが圧倒的に見せやすいです。
この分野のおすすめアプリ
GoodReader(前述の通り)
Keynote(いわゆるMacのプレゼンソフト、かなり使える)
(5)上記の(1)から(4)までが超シームレスに連携できる
まあ最終的にはここなんですが
例えば朝、出社前に電車の中なりなんなりで、(1)の作業で情報を収集して、「おっ」と思ったアイデアを(3)のEvernoteでとTouchwriterでメモメモ。
出社してから会社のPCでいろいろ作業。EvernoteとSugarSyncは会社のPCにもインストールしておいて作業を保存。
クライアントのところに外出する道すがらで(2)の作業でちょっと編集しておき、出先でKeynoteでプレゼン。
みたいな流れが見事に完結します。まったく違和感とかありません。
これがiPadがなかったら、とすると
朝出社前にノートPCでもって情報収集、しようかと思ったら時間切れで、結局出社して情報収集。
「おっ」と思ったアイデアをWordとかPowerpointをつかってまとめてみても元のお絵かきができてないから資料としては中途半端。
外出時にも作業はできずに、結局いいネタがありながら前日までの資料以上の話ができない。
なんてことになりかねないです。っていうか実際そういうシーンはなんどもあります。
会議が一日平均3本あって外出などもある人には、iPadがあるおかげで使いこなせれば圧倒的に効率化できます。
ただ、一日会社のPCの前で座っているような仕事をしている人には、実はあんまり恩恵はないかもしれません。
個人的にiPadがあることで仕事が効率化できる人は
(1)業界の流れが速い(常にニュースチェックとかしないと機会を逸する)
(2)(職種として)企画系、ないしは(さらに)説明、対外的なコミュニケーションが多い
(3)会社の中ないしは外でも会議、打ち合わせが頻繁
上記3個の中でどれか一つでも該当(三つとも該当するのであれば絶対的に)するのであれば、iPadの恩恵を受けることは確実だと思います。