テクノロジーと代理店の今後(と年末のご挨拶)

というわけで年内最後のポストになる予定。
えっとですね、いろんなところで講演とかセミナーとか満載の2013年後半でしたが、ちょっと改めて言っておきたいことがあるのでポストします。
よくいわれるのですよ、以下のような質問。
「sembearさん、テクノロジーが進化することによって代理店の運用ではなくインハウス化が進むと思うんですがどう思います?」
どちらかというとこれって代理店さん側からよく聞かれるのですけど、ポジショントークも減ったくれもなく答えは「No」です。
あのですね、テクノロジーが進化する=運用業務が楽になるってことじゃないんですよ。もっと言うとテクノロジーが進化する=誰でも運用ができるようになるってことでもないんです。
もちろん現状からは多少変わるかもしれないけど、それが代理店不要論になることはあり得ないと思ってます。
Search Summitでも言ったけれど、最終的にテクノロジーってのは人間の頭で考えるマーケティングの戦略(別に戦術でもよい)とかコンセプトが前提となってはじめて動くわけです。
ってのはロボットだから。あらかじめ何かしらの前提、キャンペーン構成だとかキーワードそのものだとかサイトそのものだとかっていうのがあって初めてその前提条件の中での最大化なり最適化を支援するものであって、それ以上じゃないのです。テクノロジーってのは。
でね、その前提条件の中で最もテクノロジーがどうしようもないところが実は二つあります。
ひとつ目がMedia Buyingですね。オペレーションとかアルゴリズムってのは前提としてのMedia Buyingがあって初めて成立する世界なのですよ。
っていうことを言うと、いやいや、だってMedia Buyingもテクノロジーで動くじゃん、とかProgramatic Media Buyingっていうのもあるじゃん、っていう人もいて、まあそれはそれで否定しないんだけどさ、ただ、テクノロジーからBuying(というか入稿ね)ができるリスティングとかリタゲとか、DSPでも、コンバージョンをゴールにした運用をする中で相互に影響を与えているっていうのは事実で、いつも例に出すコンバージョン重複問題ってのもその一例だけどね。
もちろんテクノロジーが進化をすることでインハウス運用者が管理画面上でBuyingができる、サーチもDSPもリタゲもすべてを俯瞰して運用するっていうことは理論上可能。ただし、それは前提として「それら以外は使わない」とか「管理画面経由以外の広告買い付けをしない」っていうレベルの最適化であって、媒体を握る、とか新しいものを取り入れる、とかっていうレベルで代理店にしかできないことっていうのが逆に増えてくるのですよ。
言い方を変えるとテクノロジーを導入すればいいのだ、というレベルで運用を語っている代理店さんはある意味つらいと思う。それって差別化要因にならないから。
二つ目が管理画面の裏側の部分。もちろん管理画面から把握できることっていうのはとてもリッチになったし、それだけで相当なレベルの意思決定ができるようにはなっているんだけど、ほんとのところ突き詰めると、やっぱり足りない。
テクノロジー(というかAd Technology Productって言った方がいいね)を使いこなすためには、その管理画面の裏側とかそれぞれのProductの仕様表では把握しきれない特徴とか、比較ができないとやっぱり難しいのです。
インハウスでのテクノロジーの活用ってどうしても管理画面とか、その使ってるプロダクトに依存する部分って出てきちゃうけど、本当にこのプロダクトでいいのか?とかそういう部分ってやっぱりいろんな会社と付き合いのある代理店でないと情報も入ってこないし、正直難しいと思うのですよ。それこそツール事業者を「握る」とかね、そういう部分も出てくるし。
冒頭の結論の部分とはあえて矛盾したことを書けば、インハウス化する広告主さんは増えると思います。ただ、代理店がそれを超えるValueが出せないかっていうと絶対にそんなことはない。
むしろテクノロジーが進化すればするほど、代理店という業種は必要性を増すはずなんですよ、っていうことは言っておきたいなあと思った次第です。
#まあ、その時の「代理店」ってのが今の在り方と同質かっていうとそれは違うかもしれないけどね
まあ、結論としては、そういう部分で自社のノウハウとかテクノロジーに対する理解を深めて、より一層の高みを目指そうという代理店さんは、ぜひ弊社のご発注ください!っていうことなんですけど。
で、2013年ももう年の瀬です。
sembear時代は年中無休ですが一応仕事納め的なものは12/27の金曜日を予定しています。年明けは1/6からの業務開始です。
それではみなさん、よいお年を!

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